テーマ別経営ノウハウ27

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お客様の心をつかむ販売力の強化法
17.営業パーソンに必要不可欠な3つの能力と営業マインド
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営業パーソンがお客様に商品を販売したり、サービスを提供するために必
要な能力として、
「受注ストーリー構成力」、「顧客提案力」、「営業マインド」
を上げることができます。


営業パーソンはお客様との商談前に、どうすれば受注できるのか、そのス
トーリーをしっかりと組み立て、そして、商談に当たっては、お客様のニ
ーズに合った商品・サービスを的確に提案できなければなりません。


また、これら「受注ストーリー構成力」、「顧客提案力」を支えるものとして、
営業パーソンはメンタル面で、どうしても受注したいという強いマインドや、
お客様のお役に立ちたいという奉仕のマインドなどが必要です。私はこれを、
「営業マインド」
と呼んでいます。


営業パーソンは受注ストーリー構成力と提案営業力に基づいて、営業活動
を行わなければなりません。しかし、いくら優秀な営業パーソンであって
も、いったん外に出れば孤独です。


誰の監視を受けることもありません。一生懸命仕事をするか、あるいは手
抜きの仕事をするかは、営業パーソンの心掛け次第です。


営業パーソンのモチベーション維持は極めて大事なテーマです。私は、営
業パーソンのモチベーションを支えるマインドを営業マインドと呼んでい
ます。営業マインドは次のような要素で構成されます。


◆受注マインド:受注したいと思い、受注することに喜びを感じる気持ち
◆行動マインド:タイムリーかつスピーディーに行動しようとする気持ち
◆奉仕マインド:お客様に喜んで頂きたい、奉仕したいと思う気持ち
◆不屈マインド:断られてもくじけない精神力
◆対人能力   :お客様の気持ちを理解し共感できる能力(対人感受性、
気配り)


営業パーソンはまず、受注したいと思う強い気持ちや、受注することに喜
びを感じる気持ちがなければなりません。この気持ちがなければ、営業
活動は単なる事務的な活動になってしまい、営業パーソンの強いモチベー
ションが生まれません。


受注マインドはあらゆる営業活動を支える基本マインドです。


次に、受注したいという気持ちに支えられて、誰よりも早く、誰よりも多
く、タイムリーかつスピーディーに行動しようとしたり、思いついたこと
は速やかに実行しようとする行動マインドが生まれます。


しかし、受注マインド、行動マインドだけで営業活動を行っても、営業パ
ーソンの自己満足で終わってしまいます。


営業活動が本当に実りあるものとなるためには、お客様との強い信頼関係
を築くことが必要不可欠です。そのためには、お客様が本当に望んでおら
れることは何か、どうすればお客様のお役に立てるのかを絶えず考えてい
なければなりません。


営業パーソンには、このような奉仕マインドが必要です。


さらに、営業の現場は、お客様に断られたり、時にはきつく叱られたりする
厳しい現場です。従って、営業を続けていくためには、お客様に断れ続けて
も、あるいは厄介なクレームが発生しても、決してくじけない不屈マインド
が必要です。


お客様に断られたり、きつく叱られて落ち込んでいるようでは、営業は続き
ません。


最後に、営業パーソンは対人能力が高くなければなりません。これは、お客
様の気持ちを理解し共感できる能力です。お客様に、この営業パーソンは自
分の気持ちや立場を解ってくれる営業パーソンだと思って頂かなければなり
ません。営業パーソンはお客様に対して、このような細やかな気配りが必要
です。


このように、営業パーソンは日々厳しい現場に直面しています。彼らは、目
標数値に追われ、お客様から断られはしないかと、神経をすり減らす毎日を
送っています。


ただし、営業活動は決して苦しいことばかりではありません。営業活動は、
企業活動の中でも最もクリエイティブな活動です。どうすればお客様に喜ん
で買って頂けるのか、日々アイデアをめぐらし、創意工夫を重ねる創造的
な現場です。


また、毎日人と接することができるのは楽しいことです。


このように営業は素晴らしい企業活動です。管理者は営業の素晴らしさや
面白さを部下にもっと理解させるべきです。


営業マインドは、まず、営業パーソン自身がこれを維持できるように努め
るべきものです。一方、部下の心のケアを十分に行い、彼らのモチベーシ
ョンを維持・向上させることは、管理者の重要な仕事です。


心の通わない「業績管理」や「行動管理」ばかり行っていては、営業管理
者として失格です。

 

 


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お客様の心をつかむ販売力の強化法
18.営業管理者が部下の営業マインドを維持していくための管理法
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営業マインドは次のような要素で構成されています。


◆受注マインド:受注したいと思い、受注することに喜びを感じる気持ち
◆行動マインド:タイムリーかつスピーディーに行動しようとする気持ち
◆奉仕マインド:お客様に喜んで頂きたい、奉仕したいと思う気持ち
◆不屈マインド:断られてもくじけない精神力
◆対人能力  :お客様の気持ちを理解し共感できる能力(対人感受性、
          気配り)


今回は、営業管理者が部下の営業マインドを維持していくための管理法
について説明します。


1.一人ひとりの営業パーソンの力量や心の状態を把握する

営業管理者は一人ひとりの営業パーソンの力量や心の変化を、日々敏感
に感じとらなければなりません。そのためには、ワン・ツー・ワン・マネジメ
ントが必要です。個々の営業パーソンごとに、商品知識や顧客提案力など
の営業スキルの他に、受注マインド、行動マインドなどの営業マインドを把
握しておくことが必要です。


例えば、下表の「営業パーソン分析表」を使用して、部下の状況について
気が付いたことを定期的にチェックしておけば、彼らを理解する上で非常に
役立ちます。


また、このようなチェックを通して、営業パーソンに異変を感じたら、すみや
かに面談をするなど、彼らを継続的にケアしていかなければなりません。


【営業パーソン分析表】
1.氏名
2.商品知識のレベル
3.顧客提案力
4.顧客密着力
5.新規開拓力
6.営業マインド
(1)受注マインド
(2)行動マインド
(3)奉仕マインド
(4)不屈マインド
(5)対人能力
7.改善テーマ


2.営業マインドを維持しながら営業スキルを向上させる手順

営業パーソンに必要な営業スキルとしては、「受注ストーリー構成力」と
「顧客提案力」があります。


しかし、これらの項目を一度に営業パーソンに要求すると、消化不良のた
め、たちまち拒否反応を起こしてしまいます。


次のような手順で指導を進めれば、満腹にならずに受け入れることができ
るため、彼らの理解を深めることができます。


(1)正しく行動する

まず、営業パーソンは正しく行動できることが大切です。正しく行動すると
は、タイムリーな時にタイムリーな顧客へアプローチすることです。


例えば、訪問営業の場合は、現在の売上と目標との差額を考えて、訪問
すべきお客様に訪問しなければなりません。


また、店舗営業では、タイムリーにイベントを考えたり、MDを変更したりし
なければなりません。


営業パーソンが正しく行動するためには、活動計画を月別、さらに週別・
日別に落としこんで、営業管理者が指導を徹底しなければなりません。


営業パーソンがタイムリーな状況把握をし、自らの判断で「活動計画表」
を作成し、それに基づき行動できるまで、指導を行います。


そのための前提としては、重点顧客は誰なのか、重点商品は何なのか
を明確にしておかなければなりません。


(2)正しく顧客ニーズを把握し正しく提案する

正しく行動できるようになると、指導の重点は、正しく顧客ニーズを把握し
正しく提案することに移ります。


正しく顧客ニーズを把握するために、キーパーソン管理や顧客情報管理
を徹底しなければなりません。これにより、営業パーソンが毎月、顧客ニ
ーズを正しく把握し、その情報をメンバー間で共有化する訓練をします。


また、正しく提案するためには、収集した情報に基づいてどのように提案
すべきか、または提案したのかをメンバー間で話し合い、それをお客様の
前でさらにわかりやすく説明できるように「ロールプレーイング」で訓練す
ると効果があります。


(3)新規開拓を行う

新規開拓は、どの企業も早急かつ重点的に取り組むべきテーマです。


しかし、営業パーソンにとって最もプレッシャーがかかり、簡単には成功
しないテーマでもあります。


従って、あれもこれもやる中で新規開拓を行おうとしても、中途半端にな
ってしまい、なかなかうまくいきません。


私は、「正しく行動する」、「正しく顧客ニーズを把握し正しく提案する」こ
とができるようになってから(これらは既存客に対するものです)、新規
開拓に重点を移すようにしています。


例えば、「活動計画表」や「顧客情報一覧表」をつくり、この表にターゲ
ットとなる新規開拓先を記入して、これらのお客様に対しても「正しく行
動する」ことと、「正しく顧客ニーズを把握し正しく提案する」ことの指導
を徹底します。


3.営業会議の運営法とコミュニケーション管理

営業管理者は部下との適切なコミュニケーションを通して、部門の業
績を向上させていかなければなりません。

そのコミュニケーションの代表的な場となるのが、営業会議です。


しかし、どうも営業会議がうまく機能していないように思います。


多くの会議は前月の結果報告だけで時間切れになり、今月対策など
重要なテーマを検討する時間的余裕がなくなってしまいます。


しかも、営業パーソンが一人ひとり前月の結果と反省をダラダラと報
告をし、他のメンバーは、その報告をほとんど聞いていません。


これでは時間のムダです。


出席した営業パーソンは、ただでさえ忙しいのに、こんな会議に時間
を取られてはたまらないと、ますますモチベーションを下げてしまいま
す。


部下とのコミュニケーションの基本として、個々の営業パーソンに関す
る問題については、個別の面談で徹底的に検討すべきです。


例えば、毎月の個々人の業績チェックについて、それを多くのメンバー
が参加する営業会議でやると、時間の関係上、課題や対策の掘り下
げが中途半端になります。


しかも、他の参加メンバーは自分の業績に関すること以外はあまり興
味を持たないのが通常です。


ですから、そのような問題は個別のレビューで、徹底的に掘り下げて
検討すべきです。


「活動計画表」に基づき正しく行動ができたか、あるいは次月の行動
ストーリーが正しく描けているかを確認し、さらに、「顧客情報一覧表」
によって、重点顧客の情報を正しく把握でき、それに基づいてどのよ
うな提案をするのかを確認したり、アドバイスを与えたりしなければな
りません。


営業会議の場では、原則として皆が集まってしか議論ができないこ
とを議論すべきです。


次月あるいは数ヶ月先の売上・粗利目標達成のため、部門としてど
のような対策をとるべきか、そのためにどんな販促企画を誰が行うの
か、あるいは、提案力強化のために収集した情報の共有化をはかっ
たり、そのような情報の中から、どんな提案を行なえばいいのか等
の議論を行うべきです。


もちろん、個々の営業パーソンの活動状況を営業会議の場で共有
化することも必要です。ただし、これについては個別レビューの結
果を各自簡潔に報告すればいいと思います。

 

 

 

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お客様の心をつかむ販売力の強化法
19.受注ストーリー構成力
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営業パーソンがお客様に商品やサービスを買って頂くためには、どのお
客様にアプローチをすればいいのか、そこでどんなセールストークが必
要なのか、あらかじめイメージできていなければなりません。


もちろん実際の営業では、そのイメージ通りの商談が進むことはあまり
ありません。


しかし、イメージがしっかりしていれば、ストーリー通りに商談が進ま
なくても、その場で柔軟な対応をとることが可能になります。


受注ストーリー構成力で必要な要素は次の5つです。


人 :誰に対して売ろうとしているのか明確か
物 :何を売ろうとしているのか明確か
金 :いくら売ろうとしているのか明確か
情報:顧客ニーズ、売れ筋トレンドなど商談にあたって必要な情報をあ
   らかじめ把握しているか
how:どのようして売るのか明確か


これら5つの要素をミックスし、的確な受注ストーリーを組み立てなけ
ればなりません。


そのためには次の4つの営業ツールを使用すると便利です。


1.わが社にとって重要なお客様は誰か、重点顧客の抽出 
                   (顧客ABCクロス分析表)
営業パーソンは、売上や粗利益貢献度に関係なく、訪問しやすいお客様
を訪問する傾向があります。お客様を重要度に応じてランク分けし、本
当に訪問しなければならないお客様を抽出する必要があります。


2.重点顧客のニーズ、困り事は何か、顧客情報の収集
                     (月別顧客情報一覧表)
重点顧客のニーズや困り事をタイムリーにきめ細かく把握しなければな
りません。また、毎月のお客様の販売計画(売りたい商品や販促計画な
ど)に関する情報も収集し、的確な提案を行うことが必要です。


3.重点顧客にどんな商品を提案すればいいのか、提案商品の抽出
                  (重点顧客別取引商品一覧表)
顧客ニーズにあった商品を提案するために、重点顧客別に取引商品を整
理し、それに基づいて、今後さらに強化すべき商品や、まだ取引のない
商品で提案すべき商品をピックアップします。


C.以上をふまえ、タイムリーな時に、タイムリーな顧客に、タイム
リーな商品を提案するために、どのような行動をとればいいのかを明確
にしなければなりません            (月間活動計画表)

 

 

 

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お客様の心をつかむ販売力の強化法
20.顧客ABCクロス分析表
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受注ストーリー構成力で必要な要素は次の5つです。


人 :誰に対して売ろうとしているのか明確か
物 :何を売ろうとしているのか明確か
金 :いくら売ろうとしているのか明確か
情報:顧客ニーズ、売れ筋トレンドなど商談にあたって必要な情報をあ
   らかじめ把握しているか
how:どのようして売るのか明確か


これら5つの要素をミックスし、的確な受注ストーリーを組み立てなけ
ればなりません。


今回は、その中でも「人」の面から、わが社にとって重要なお客様は誰か、
重点顧客を抽出するための、「顧客ABCクロス分析表」について、お話を
します。


営業パーソンは、売上や粗利益貢献度に関係なく、訪問しやすいお客様
を訪問する傾向があります。お客様を重要度に応じてランク分けし、本当
に訪問しなければならないお客様を抽出しなければなりません。


「顧客ABCクロス分析表」は、重点顧客を抽出するのに有効なツールで
す。


この表をつくるためには、まず、営業パーソン別に「顧客別年間粗利益額
(または売上額)順位表」を作成します。


顧客別の粗利益額がわかればそれを記入する方がいいと思います。経営
の観点からは、売上額よりも粗利益額の方を重視すべきだからです。ただ
し、粗利益額が正確に出ないようであれば、売上額でも結構です。


以下では粗利益額をベースに話を進めます。


表のように、粗利益額の多いお客様から順に、顧客名、年間粗利益額、そ
の粗利益額の総粗利益額に対する構成比、さらに、第1位から順にその構
成比を足していった累積構成比を記入して下さい。


    顧客別年間粗利益額 順位表

ランク 顧客  年間粗利益額(千円) 構成比  累積構成比
A A  社    6,050       12.1%  12.1%
A B  社    5,850           11.7%   23.8%
A C  社   5,600           11.2%   35.0%
・・  ・・・    ・・・  ・・・   ・・・
A D  社   3,550            7.1%    79.8%
B E  社     2,500            5.0%     84.8%
B F  社     1,700              3.4%     88.2%
・・   ・・・        ・・・    ・・・      ・・・
B G  社       150              0.3%     89.9%
C H  社       100               0.2%    90.1%
・・   ・・・        ・・・     ・・・      ・・・
C I  社         50                0.1%       100%
合   計       50,000         −            100%


例えば、B社では、年間粗利益額585万円、総粗利益額に対する構成比
11.7%、累積構成比はA社の12.1%をあわせて23.8%となり
ます。


以上の方法で営業パーソンのすべての担当顧客を記入すれば、次にお客
様のランク分け作業を行います。


ここで2対8の法則が効果を発揮します。この法則は上位2割で累積ウェ
イトが8割を占めるという法則です。ただし、現実的には上位1割のお客
様で8割になったり、上位3割のお客様で8割になったりなど、ある程度
のバラツキはあります。


この法則を利用すると、上位2割のお客様の粗利益額を死守すると、総粗
利益額の8割がカバーできることになります。


そこで、お客様を次のようにランク分けします。


Aランク:粗利益額を順次足していくと、粗利益総額の8割をしめる上位顧
     客グループ(表ではA社からD社まで)
Bランク:粗利益額を上位から順次足していった累積構成比が8割以上9
     割未満に位置する第2顧客グループ(E社からG社まで)
Cランク:累積構成比が9割以上に位置するその他の顧客グループ(H社
     からI社まで)


「顧客別年間粗利益額 順位表」が完成すれば、次は「顧客ABCクロス分
析表」を作成します。


この表を作成する時に、お客様別のインストアシェア(あるお客様のもとで、
自社商品のシェアが何%をしめているか)を推測して記入しなければなり
ません。


しかし、個人客の場合はインストアシェアを推測することはかなり困難です。
従って、個人客の場合は「顧客ABCクロス分析表」を作成することができ
ない場合があります。


その時は、「顧客別年間粗利益額 順位表」だけでもかなり有用なデータに
なります。ABC別にランク分けしたお客様ごとに、最善のマーケティング戦
略を実施することができるからです。


ABCクロス分析では、まずお客様ごとにインストアシェアを推測します。粗
利益額や売上額の大小だけでは、お客様に対する今後のわが社の成長
期待度が判断できないためです。


インストアシェアは粗利益額をベースにできればいいのですが、ライバル他
社の粗利益額をお客様別に推測することはほぼ不可能です。従って、ここで
のインストアシェアは、通常、売上額をベースにしたものになります。


ただ、売上額をベースにしたものでも正確に推測することはかなり困難です。
最初はアバウトなものでも仕方がないと思います。後日、正確なシェアがわ
かれば、そのつど修正すれば結構です。


インストアシェアの分母は、わが社の取り扱い商品に関する顧客の仕入れ
総額です。


お客様別にインストアシェアが推測できれば、下表「顧客ABCクロス分析表」
のように、縦軸にインストアシェア、横軸に粗利益額をとった座標にプロットし
てください。


その際、横軸の中央値は、「顧客別年間粗利益額 順位表」を参考に、Aランク
とBランクを分けるのに目安となる金額を選択してください。Aランク顧客が明確
になるよう、座標の右半分にAランク顧客をプロットするためです。


ここでは、「顧客別年間粗利益額 順位表」を参考にして、中央値を350万円に
しています。

 

                  顧客ABCクロス分析表

イ | 100%          |
                Dゾーン                Aゾーン
ン |               |

ス |               |
     50%
ト  |__________ |_______________

ア |                                |
        Cゾーン                Bゾーン
シ |                 |

ェ  |                  |
     0%
ア |___________|________________
                  3,500千円                      7,000千円
             粗     利     益     額


「顧客ABCクロス分析表」をAからDの4つのゾーンに分けることによって、次
のような基本戦略が明確になります。


◆AゾーンとBゾーンで粗利益総額で8割をしめます。そのうち、最も注力すべ
  きゾーンはBです。インストアシェアが低く、まだまだシェアアップを期待でき
  るからです。

◆Aゾーンはインストアシェアも高いため、今後大きな伸びはあまり期待できま
  せん。従って、金額を落さないよう現状を死守することが、このゾーンでの重
  点課題になります。

◆Cゾーンは金額もインストアシェアも低いゾーンです。この中にあるBランク顧
  客はインストアシェアを高めれば、AゾーンやBゾーンに引き上げることが可
  能になります。従って、CゾーンのBランク顧客に注力しなければなりません。
  ただし、Cランクでも企業規模が大きく、今後大きく伸ばせる余地のあるお客
  様は、Bランク同様重視しなければなりません。

◆Dゾーンは金額が少ない割りにインストアシェアが高いゾーンです。ところが、
 営業パーソンは顧客貢献度に関係なく、このゾーンの訪問しやすいお客様を
 再三訪問することがあります。このゾーンのお客様に対しては、注文があれば
 対応するなど、必要最小限の手間ひまで、今の売上を維持することが必要で
 す。

◆もし、顧客構造がインストアシェアが高く、AゾーンとDゾーンに集中している
 ようであれば、既存客の深堀り戦略よりも新規開拓を重視しなければなりま
 せん。